年収1,000万円を超えて感じたこと

過去から現在に至る道程と旅行の話

年収999万円のクソ現場~中編~

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2019年 42歳 フリーランスSE 年収999万円。

入った現場には自信満々なオレオレマネージャーがいた。

無い無い無い、きりが無い

この現場ではWBSも無く、作業当日のタイムチャートも無く、全てのスケジュール管理はメンバーの頭の中にあるだけだった。

おまけにチーム内での打ち合わせも無く、チーム間での打ち合わせも無く、電話やメールで決めた内容を打ち合わせなどで共有をせず、全てを口頭で伝えて、作業が完了してもリストに残さないのでどこまで進んでいるのか確認できなかった。みな自分勝手に仕事をしていた。

また、運用チームが存在せず、本番稼働しているサービスのトラブルを構築チームが対応した。そのためトラブルが発生すると構築が遅れ、品質の低いままリリースをするハメになるという悪循環だった。

メーリングリストも無い

この現場では顧客からエンジニア宛に毎日300件ものメールが送られてきた。エンジニアは100人以上いるが、個人宛でもなく、チームごとの区別もなく、全てのメールがALLアドレスに届いた。エンジニアは全てのメールに目を通して、自分宛か、そうでないか確かめて対応しなくてはならなかった。

"メールを受け取った人が休みなどで返信出来なかったりする場合もあるので、個人に依存するのを避けたい"という理由のようだったが、それならばと「メーリングリストを作りたいんですけど」という話をすると『前例がない』と言われた。

そして、当然の事ながらメールの返信漏れが多発した。

『メーリングリストが無くても、自分にとって必要なメールは検索すれば分かる』そうだ。

勤怠管理も無い、仕事の振り分けも無い

普通の現場だと勤怠管理も当然行われていると思う。月末には現場で勤務表に印鑑を押してもらったりして自分の会社に送ったりする一連の流れだ。現場の勤務時間と自社に報告している勤務時間に違いがないように注意する必要がある。

しかしこの現場では勤務表が無かった。実際には休んでいても、残業を適当に付けていても、自社へ報告する勤務時間だけで請求書が発行される。現場のマネージャーは勤怠管理を完全に放棄していた。

『大量に必要だから人がいたら連れて来てよ。条件は週4回出れるやつ。面接なしで金額は言い値でいいからさ』と各会社のメンバーに声をかけていた。おかげで短期間に大量に人が入って来たが、やはり打ち合わせなどは行われず、僕にはほとんどの人がただ座っているだけに見えた。みんな暇そうだった。

マネージャーは人が新しく入って来ると『奴隷がたくさん来たぞ~!』と冗談めかして言っていたが、全く笑えなかった。

毎月5回も当欠する人を仕事が出来るからとクビにせず放置していたりもした。

電波も無い、食堂もコンビニも無い、開発端末も無い

オフィスは地下にあったので携帯電話の電波が入りづらかった。ビルに食堂は無く、5分以上歩かないと周囲に飲食店やコンビニも無かった。代わりにビル内に弁当やサンドイッチの自動販売機があった。雨の日などあまり歩きたくない時は自動販売機でサンドイッチを買った。機械から出てくる食事を食べるというのは、SF映画のようで何とも味気ない食事に思えた。

ノートPCは与えられていたがドキュメント作成用の端末で、コマンドなどを実行できる開発用の端末が来たのは入場して5ヶ月目だった。最初の3か月は一切コマンドを叩かなかった。こんな現場は初めてだ。

作業場所の分散

本番だけ高セキュリティ

常駐型SEだと、もっとも多いパターンが以下のようなパターンだと思う。

  • 開発環境:自分の席からアクセス可能
  • 本番環境:セキュリティルームからのみアクセス可能

本番環境のセキュリティは守られるが、入室に申請が必要だったりする。

本番も自席からアクセス可能

以下のパターンもある。

  • 開発環境:自分の席からアクセス可能
  • 本番環境:自分の席からアクセス可能

セキュリティは緩いが、トラブル時の対応も早いというメリットがある。普段から気軽に本番にアクセス出来るため、不具合に気づき易いといった利点もある。

開発も本番も別のビル

しかし、この現場はそのどちらでもなく、デメリットばかりだった。

  • 開発環境:電車で20分の別のビルA内のセキュリティルームからのみアクセス可能
  • 本番環境:徒歩で20分の別のビルB内のセキュリティルームからのみアクセス可能
  • オフィス:開発/本番どちらでもないテスト環境のみアクセス可能。しかもテスト環境にアクセス出来るPCは数が限られており全員分は無い。メールやドキュメント作成できるのは自分のオフィスだけ。

つまり、何かトラブルが起きたり構築の時には電車や徒歩で移動せねばならず、開発と本番もそれぞれビルが別、メールや手順書作りなどはオフィスでしか作業が出来ない状態で、場所の分散による効率の悪さは悪夢のようだった。

顧客上長が絶叫

顧客の上長もひどかった。トラブルの時にセキュリティルーム内で『おめぇは何やってんだよ!』『とっととやれよぉ!』と絶叫した。おそらくもう定年近い年齢だろう。自分の会社の社員ならまだしも、僕たち別会社のエンジニア相手でも命令口調。丁寧語は知らないようで言葉遣いと態度だけを見れば、ただの白髪の江戸弁クソジジイだった。

そんな扱いをされれば誰だって長居したいとは思わないだろう。色々なエンジニアが3か月程度で抜けていった。元々違和感があった僕は現場を紹介してもらった恩があるので3か月で抜けるのはさすがに早いと思ったが、かと言って1年は居れないので半年で十分だなと決意した。

突然の24時間交代勤務

ある時、本番環境でトラブルが発生し、"いつ再発するか分からないのですぐに対応出来るように24時間、常に誰かがセキュリティルーム内にいるようにしろ"と顧客から命令があった。

メンバーが昼・夜と交代で勤務する事になり、僕は夜に入る事になった。何もせずガラス張りのセキュリティルーム内で朝までただひたすら座って過ごすのは大変だった。セキュリティルームなのでスマートフォンを持ち込んだりは出来ないし、カメラで撮影されているので大っぴらに寝る訳にもいかない。ものすごい疲労を感じた。

僕は1日で"これは無理だ"と感じ、「休憩室で待機ではダメでしょうか。休憩室からでも3分でセキュリティルームに行けます。このビルに常駐している時点で自宅から駆け付けるよりはよほど早いはずです。それでもセキュリティルーム内にいなければならないという話なら僕は出社をお断りさせていただきますので、申し訳ありませんが他の人を探して下さい。」と上長に相談した。

もはや辞める気満々だったので怖いものはなく、ありのままの気持ちを伝えた。

これが内部で大問題になった。

 

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